イジワル御曹司のギャップに参ってます!
私が徹夜になってしまった経緯を説明するも、氷川は大して興味がないという風に聞いていた。
が、聞き終えてから最後に一つ、感想を漏らした。
「……それくらい、部下に任せればいい。
そんな末端の作業までいちいちあなたが出張っていては、時間がいくらあっても足りないでしょう。
それとも、あなたの部下はそんなことも任せられないほどに不出来なのですか」
「……なっ」
突然の批難が市ヶ谷くんにまで波及して、私はぎょっとする。
「トラブル対応なんだから、上司が出るのは当たり前でしょう!?」
「それにしたってあなたは女性なんですから。そんな仕事の仕方では、体力が持ちませんよ」
「は、はい……?」
突然『女性』であることを持ち出されて、私は面食らう。
いまさら、だ。
この業界は徹夜なんて珍しいことじゃないし、今までだって散々経験してきた。
徹夜が嫌だなんて言っていたら、男だろうが女だろうがここでは生きていけない。彼だってそんなこと百も承知だろう。
……ひょっとして、私が女だからって、なめている……?
性別をネタにした嫌味だろうか?
そう思ったら、頭にカッと血が昇った。
が、聞き終えてから最後に一つ、感想を漏らした。
「……それくらい、部下に任せればいい。
そんな末端の作業までいちいちあなたが出張っていては、時間がいくらあっても足りないでしょう。
それとも、あなたの部下はそんなことも任せられないほどに不出来なのですか」
「……なっ」
突然の批難が市ヶ谷くんにまで波及して、私はぎょっとする。
「トラブル対応なんだから、上司が出るのは当たり前でしょう!?」
「それにしたってあなたは女性なんですから。そんな仕事の仕方では、体力が持ちませんよ」
「は、はい……?」
突然『女性』であることを持ち出されて、私は面食らう。
いまさら、だ。
この業界は徹夜なんて珍しいことじゃないし、今までだって散々経験してきた。
徹夜が嫌だなんて言っていたら、男だろうが女だろうがここでは生きていけない。彼だってそんなこと百も承知だろう。
……ひょっとして、私が女だからって、なめている……?
性別をネタにした嫌味だろうか?
そう思ったら、頭にカッと血が昇った。