イジワル御曹司のギャップに参ってます!
流星はちょっと驚いた顔をして、やがて安堵したかのように、ふんわりと笑った。
胸いっぱいに広がった幸せが、とうとう溢れて零れ落ちてしまった、そんな笑顔だった。

「愛してる」

流星が早口で呟いて、私の唇を塞ぐ。


そのまま、私たちはベッドへと倒れ込んだ。
流星の腕は相変わらず力強くて、私はうまく身動きが取れなかったけれど、怖いという感情は全くなくて、ただ触れ合う部分が嬉しかった。

私の服のボタンが一つずつ外れていくごとに、鼓動がどんどん速くなる。
彼の真似をしようとして、彼の服のボタンに手をかけるけれど、震える指先じゃ全然上手く外せない。
やがて彼が、私の指先をきゅっと包んで、微笑んだ。

「怖いなら、無理しなくていいよ?」

「怖くなんか、ないんだけど」
私は頬を真っ赤にして、素直に告白する。
「緊張して、上手く指先が動かないの」

「焦る必要なんかないよ。俺はこうしていられる時間が長ければ長い分だけ、幸せなんだから」

私の指先が彼の口元に持っていかれ、ちゅっと小さく音が鳴る。

「私……」
余計に鼓動が早くなって、頭が真っ白になった。
「こういうとき、どうしたらいいか……」
気が動転して、訳がわからない。
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