イジワル御曹司のギャップに参ってます!
「まぁ、眼鏡があろうが、なかろうが、本当はたいして変わらない。
目指すところは一緒なんだから」

流星が私の顔を覗き込む。
とても柔らかくて、麗美な瞳。私の心を魅せる、幻惑の眼差し。

「最高の仕事と、最高の二人の未来。違う?」

その綺麗な形をした唇が、甘い媚薬のような言葉を刻む。
私の心の奥底が、彼を求めてやまなかった。
今さらダメと言われても、もう押さえきれるはずがない。

「違わないよ」

私は流星の腕の中に身体を預けて、目を閉じた。
彼の両腕がしっかりと私を包み込む。

初めて知った、抱きしめてもらう幸せ。
身体と身体が触れ合ったときの、言葉にならない高揚感。
もっと欲しいと求め合ってしまう、どうしようもないくらいの情熱。
守って欲しいと、そして守りたいと感じる、切り離せない二人の絆。
自分意外の誰かを、愛するという気持ち。

「ずっと私のそばにいて」

そんな初めての感覚をしっかりと確かめるように。
私は初めて自分から、彼の唇に飛び込んだ。



【END】
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