好きという感情に気づけたなら




「音弥さんたち、他に誰か探してるの?」



「え?」



その声の主に驚いて変な声が出てしまった。


「そーなの!島野君と八重崎君も2人なの?」



隣に座る十輝の声に三桜ではなく櫻が反応した。



十輝の机の上に座ってる金髪の少年は八重崎詩音(やえざき しおん)



十輝とはよく一緒にいるのを見る。



「そっか、俺達も2人だから一緒のグループにならない?いいよね、詩音」



十輝はニコニコとしながら詩音を見る。


「俺は誰でもだいじょーーぶ!」



ヘラっとした笑顔で詩音も笑う。



三桜は相変わらず正反対な人達だな、と思いながら2人を見る。


黒髪で清潔感がありいつも優しい笑顔を絶やさないと密かに人気のある十輝。

クール、というよりは物静かなイメージがある。



対して詩音の方は金髪にピアス。着崩した学ラン。性格もはっちゃけていてムードメーカーのような人。



対照的なのに2人はクラスではずっと一緒にいる。


でも、その対照さがいいバランスをとっているのかも。



三桜は2人のことを知り始めた時からそう思っていた。


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