【短編小説】僕らの吊り橋冒険記
隣で水鳥がブツブツと何か言っている。
「可愛いから少し触ろうとしただけなのに、あの猫!
私に噛みついてきたうえに『呪いをかけた』なんて不気味なコト言ってきたのよ!」
「…。」
今のは独り言のようだ。僕の無反応に気づきもしなかった。そもそも猫が喋る訳がない。
──就寝。もう何事もなかった。その日は。
『その日は。』
───その日は。
「可愛いから少し触ろうとしただけなのに、あの猫!
私に噛みついてきたうえに『呪いをかけた』なんて不気味なコト言ってきたのよ!」
「…。」
今のは独り言のようだ。僕の無反応に気づきもしなかった。そもそも猫が喋る訳がない。
──就寝。もう何事もなかった。その日は。
『その日は。』
───その日は。