【短編小説】僕らの吊り橋冒険記
まあ色々やってみたけれど、
今のところ可能性③の疑いが濃いことがわかった。まあでも本人は知らない方がいいと思ったので黙っておくことにした。吊り橋の揺れが激しくなったので、その日の山登りは中止になった。

しかし、深夜一時頃、こんな電話がかかってきた。電話にでたのは鬼道誠だった。

『もしもし』

「何だよ
オッサン。こんな夜中に」

『君たちの大切な友達は預かった。返して欲しけれ…』

「あ~。ホントだ~。りゅ~がいない~。」

「!?」

涼はそれに気づいて青ざめた。

『返して欲しけれ…』

「うん。そのことは皆で相談するけど、オッサン
名前は?」

『(チッ、最後まで人の話聞けよ!)禿田高丸だ」

「ぶっ。変な名前だなぁ。じゃあな
マルちゃん♪」

『略すな! おい!』

「え?
じゃあ……ハゲマル?」

『喧嘩売ってんのかゴルア!』

「ハイハイ
じゃあサヨナラー」


ブチッ

電話は切れた。
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