『ココロ彩る恋』を貴方と……
劣悪な思い出とその後の優良な思い出。彼の胸の中に巡るのは、どっちに近いのだろうか。
「また近づいてみるか」
これまでも時々遊び半分のような気持ちで近づいてみた。
その度に反応はなくて、「映らない」と言った彼の言葉も頷けるような気もした。
ーーでも、いつまでもそれを仕方ないと思いたくない。
彼の目に映って、一人の女性として認めてもらうんだ。
「ひ・ょ・う・ど・う・さん」
区切って名前を呼んだからって、目線が私を捉える訳ではない。
(わかってる。ちょっと可愛子ぶりたかっただけよ)
やってる自分が一番虚しさを感じている。
仕方ないから目の前でユラユラと手を動かしてみたけれど、心も頭もここに在らずな彼に、そんなアクションを起こしたって無駄なこと。
(よーし、それなら)
最接近して鼻先がぶつかりそうなくらいまで近づく。
こうして間近に彼の顔を見るのは何度目だろうか。
頬にキスをされた時と首筋に口付けられた時とを含めて3度目?
(見れば見る程綺麗な目だな〜〜)
白目は光の当たる角度で青っぽさがくるくると変わる。
濃い茶色の目の中心は黒さが増して、放射状に広がる筋の様なものまでがハッキリと見える。
その瞳に確かに写っているのは私。
でも、周りの風景の一部にしか写ってないんだ、きっと……
「また近づいてみるか」
これまでも時々遊び半分のような気持ちで近づいてみた。
その度に反応はなくて、「映らない」と言った彼の言葉も頷けるような気もした。
ーーでも、いつまでもそれを仕方ないと思いたくない。
彼の目に映って、一人の女性として認めてもらうんだ。
「ひ・ょ・う・ど・う・さん」
区切って名前を呼んだからって、目線が私を捉える訳ではない。
(わかってる。ちょっと可愛子ぶりたかっただけよ)
やってる自分が一番虚しさを感じている。
仕方ないから目の前でユラユラと手を動かしてみたけれど、心も頭もここに在らずな彼に、そんなアクションを起こしたって無駄なこと。
(よーし、それなら)
最接近して鼻先がぶつかりそうなくらいまで近づく。
こうして間近に彼の顔を見るのは何度目だろうか。
頬にキスをされた時と首筋に口付けられた時とを含めて3度目?
(見れば見る程綺麗な目だな〜〜)
白目は光の当たる角度で青っぽさがくるくると変わる。
濃い茶色の目の中心は黒さが増して、放射状に広がる筋の様なものまでがハッキリと見える。
その瞳に確かに写っているのは私。
でも、周りの風景の一部にしか写ってないんだ、きっと……