『ココロ彩る恋』を貴方と……
雇ってくれなきゃ恨めしや
「取得免許」の記入欄に並ぶ文字。
「普通自動車免許」と「漢検三級」のみ。
「今時こんな履歴書持って行って、どこの企業が採用してくれると言うんだろうか。……はは。…空し……」
希薄な内容の履歴書を眺めがら考えていたのは今から10年近く前のこと。
高校卒業と同時に独りぼっちになってしまった私に残された選択肢は、プーになるか働くかしかなかった。
しかし、こんな何も持たない自分ができる仕事って何だろうか。
「コンビニでバイトくらい?でも、そんなのじゃ食べていけないし……」
ファーストフードの店内でレジをするスタッフに目を向ける。
キビキビと働くその姿に憧れながらも、やっぱり販売業だけはやめておこうと考える。
「とにかく、履歴書持って職安行こう」
家政婦として働き始める前の私は、家族と一緒に住んでいた家を泣く泣く手放し、単身者用の狭いワンルームのアパートに引っ越したばかりだった。
その時点で残されたお金はあまりなかった。
家族の葬儀や納骨のお金で、ほぼ遺産を使いきってしまったからだ。
ズルズルと太めなストローの口からシェイクを吸い上げて飲み込む。
今日のような贅沢も明日からは一切できないと思い、意を決して立ち上がった。
「とにかく仕事見つけよう!」
若干18歳だった私。
それから家政婦という仕事に従事し、現在もその仕事を続けているーーー。
「普通自動車免許」と「漢検三級」のみ。
「今時こんな履歴書持って行って、どこの企業が採用してくれると言うんだろうか。……はは。…空し……」
希薄な内容の履歴書を眺めがら考えていたのは今から10年近く前のこと。
高校卒業と同時に独りぼっちになってしまった私に残された選択肢は、プーになるか働くかしかなかった。
しかし、こんな何も持たない自分ができる仕事って何だろうか。
「コンビニでバイトくらい?でも、そんなのじゃ食べていけないし……」
ファーストフードの店内でレジをするスタッフに目を向ける。
キビキビと働くその姿に憧れながらも、やっぱり販売業だけはやめておこうと考える。
「とにかく、履歴書持って職安行こう」
家政婦として働き始める前の私は、家族と一緒に住んでいた家を泣く泣く手放し、単身者用の狭いワンルームのアパートに引っ越したばかりだった。
その時点で残されたお金はあまりなかった。
家族の葬儀や納骨のお金で、ほぼ遺産を使いきってしまったからだ。
ズルズルと太めなストローの口からシェイクを吸い上げて飲み込む。
今日のような贅沢も明日からは一切できないと思い、意を決して立ち上がった。
「とにかく仕事見つけよう!」
若干18歳だった私。
それから家政婦という仕事に従事し、現在もその仕事を続けているーーー。