『ココロ彩る恋』を貴方と……
(当然、私なんかじゃ無理。そんなことわかりきってたけどーーー)
わかっていても、どうにかしてあげたかった。
月明かりのように細く、柔らかい光を差してあげたかった。
暗闇に覆われた世界を照らして、彩りを取り戻させてあげたかった。
だけど、そんなことを彼は望んではいないようにも思う。
これからも彩さんだけを胸に抱き、掘り続けていければいいんだと思う。
「要らない迷惑かける私なんて、いない方がいいよね」
どんどんと気持ちが落ち込んでいく。美味しい物を口にした後は何故かいつもそうなる……。
(もう追いかけるのはやめよう。次の個展まで此処に来て、後は別の人に替わってもらおう……)
余計なことを知り過ぎてしまった。
最初にいろんなハプニングが重なったから変に兵藤さんを意識し過ぎてしまった。
(距離を置こう。もう兵藤さんの目に無理矢理映ろうなんてしないでおこう)
片づけが終わる頃にはそういう結論に達していた。
明日からの1日1日を懸命に働いて、恩返ししておこうと踏ん切りをつけた。
「…お世話になりました。明日もよろしくお願いします!」
裏口のドアを閉め、いつものように挨拶する。
さよならをするまでもう少し、どうかこのまま通わせてもらいたいと思う。
わかっていても、どうにかしてあげたかった。
月明かりのように細く、柔らかい光を差してあげたかった。
暗闇に覆われた世界を照らして、彩りを取り戻させてあげたかった。
だけど、そんなことを彼は望んではいないようにも思う。
これからも彩さんだけを胸に抱き、掘り続けていければいいんだと思う。
「要らない迷惑かける私なんて、いない方がいいよね」
どんどんと気持ちが落ち込んでいく。美味しい物を口にした後は何故かいつもそうなる……。
(もう追いかけるのはやめよう。次の個展まで此処に来て、後は別の人に替わってもらおう……)
余計なことを知り過ぎてしまった。
最初にいろんなハプニングが重なったから変に兵藤さんを意識し過ぎてしまった。
(距離を置こう。もう兵藤さんの目に無理矢理映ろうなんてしないでおこう)
片づけが終わる頃にはそういう結論に達していた。
明日からの1日1日を懸命に働いて、恩返ししておこうと踏ん切りをつけた。
「…お世話になりました。明日もよろしくお願いします!」
裏口のドアを閉め、いつものように挨拶する。
さよならをするまでもう少し、どうかこのまま通わせてもらいたいと思う。