『ココロ彩る恋』を貴方と……
一度だけど、私のことを『満仲紫音』だと認識してもらえた。それだけで、全部が満たされたような気がした。
いろんな意味で嬉しいことが重なった日だった。この思い出だけは蓋をせず、時々は思い出して覗き返してみたい。
片付けを進めながら黙々と働く。
手を動かしながらでもあれこれと考えられる家政婦という仕事に就けて良かったのか悪かったのか知らないけど、胸が綻ぶ思い出だけは大切にしておこうと思う。
床の上を覆っていた新聞紙と本は取り除いた。次は叩きをかけて掃除機で埃を吸い込む。
「上から下。上から下」
規則性を持って叩きをかける。以前ほどではないにしても、やはり埃は溜まっている。
「2日しかサボってないんだけどな〜〜」
風を通している部屋には、埃が舞っているように見えて仕方ない。
初めて窓を開けた時のショックを思い起こしながら、あの時に比べればマシだと思い直した。
「……さてと、後は拭き掃除ね」
埃を吸い取った後に落ちてくる細かい埃や塵を拭き取る。その前に洗濯機を回してこようと考え、リビングのドアを開けた。
「あ…」
開けた途端、目の前に現れた人を見て驚いた。
どうやらこの部屋に入ろうとしていたらしく、青っぽい目が丸くなる。
「…お、おはようございます」
いろんな意味で嬉しいことが重なった日だった。この思い出だけは蓋をせず、時々は思い出して覗き返してみたい。
片付けを進めながら黙々と働く。
手を動かしながらでもあれこれと考えられる家政婦という仕事に就けて良かったのか悪かったのか知らないけど、胸が綻ぶ思い出だけは大切にしておこうと思う。
床の上を覆っていた新聞紙と本は取り除いた。次は叩きをかけて掃除機で埃を吸い込む。
「上から下。上から下」
規則性を持って叩きをかける。以前ほどではないにしても、やはり埃は溜まっている。
「2日しかサボってないんだけどな〜〜」
風を通している部屋には、埃が舞っているように見えて仕方ない。
初めて窓を開けた時のショックを思い起こしながら、あの時に比べればマシだと思い直した。
「……さてと、後は拭き掃除ね」
埃を吸い取った後に落ちてくる細かい埃や塵を拭き取る。その前に洗濯機を回してこようと考え、リビングのドアを開けた。
「あ…」
開けた途端、目の前に現れた人を見て驚いた。
どうやらこの部屋に入ろうとしていたらしく、青っぽい目が丸くなる。
「…お、おはようございます」