『ココロ彩る恋』を貴方と……
目の前にいた人が車道へ飛び出し、そこに走ってきた乗用車が体を空へ放り上げた。
急ブレーキの音とドンッ!というぶつかる衝突音が炸裂して聞こえた後、地面に転がる姿が見えた。
半身を地面に叩きつけるようにして、ゴロゴロと転がっていった。
頭から血を流している彼女に走り寄って行くと、「ううっ…」と短い声を発した後、意識が無くなった。
「ーーさやかっ!!」
声を大にして呼び続けた。
でも、二度と口が開くことはなかったーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『金賞!?おめでとう。アキラ君!!』
電話口で聞いた元気のいい声がラストだった。まさか迎えに来ようと家を出るなんて思いもしないでいた。
『さやか!?』
驚いて声をかけたのが失敗だった。
視野狭窄が進んで殆ど見えていない視界の中、彼女の目には俺以外のものは写ってなかったんだ。
『アキラ君!』
笑った顔のままでこっちに来ようとした。ガードレールもなかったんだせいで、道路へと飛び出してしまったーーーー。
ーーーーーーーーーーーーーー
(不用意に声を掛けなければ良かった……。金賞を受賞したことも家に帰ってから話せば、あの事故は起こらなかったんだ……)
目の前で起きた事故のことを思い出す度に、自暴自棄な気分に陥った。
何も手に付かず、考えられない日々を送っていた。
急ブレーキの音とドンッ!というぶつかる衝突音が炸裂して聞こえた後、地面に転がる姿が見えた。
半身を地面に叩きつけるようにして、ゴロゴロと転がっていった。
頭から血を流している彼女に走り寄って行くと、「ううっ…」と短い声を発した後、意識が無くなった。
「ーーさやかっ!!」
声を大にして呼び続けた。
でも、二度と口が開くことはなかったーーーーー
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『金賞!?おめでとう。アキラ君!!』
電話口で聞いた元気のいい声がラストだった。まさか迎えに来ようと家を出るなんて思いもしないでいた。
『さやか!?』
驚いて声をかけたのが失敗だった。
視野狭窄が進んで殆ど見えていない視界の中、彼女の目には俺以外のものは写ってなかったんだ。
『アキラ君!』
笑った顔のままでこっちに来ようとした。ガードレールもなかったんだせいで、道路へと飛び出してしまったーーーー。
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(不用意に声を掛けなければ良かった……。金賞を受賞したことも家に帰ってから話せば、あの事故は起こらなかったんだ……)
目の前で起きた事故のことを思い出す度に、自暴自棄な気分に陥った。
何も手に付かず、考えられない日々を送っていた。