『ココロ彩る恋』を貴方と……
面接時に出勤時間の話をした時、兵藤さんは『何時からでも構いません』と言った。
これもまた変だな…と思うネタの一つで、普通のお宅では生活時間帯に来てくれるよう頼まれることが多かったからだ。
「……今思うとそれも当然だよね。何たってこの家の主は、夜型人間だから」
私が家を出た後からが彼の本当の活動時間なんだと思う。
夜中は動いて作品を作り、朝方になって眠る。
まるでドラキュラ伯爵みたいな生活をずっと繰り返してきているんだろうから。
「それじゃあの日光浴は何の為にしているの……?」
毎日の日課のように縁側の籐椅子に腰掛けている。
何をするというでもなく、ただボンヤリと外の景色を見つめているあの行動の意味するところは何?
「まるでお爺ちゃんみたい」
口走った先からツン…と胸が痛んだ。
余計なことを思い出しそうになり、慌てて歌声を発しながら作業を進めていく。
人にはいろいろと考えたくないことや思い出したくないことがある。
そのどれにも蓋をして、しまい込んでいるのが私。
今の生活を良いとは決して思っていないけれど、だからと言って悪いとも思わないようにしている。
協会の人達は皆、良い人ばかりで助けられた。
この家の主はある意味手の掛かるようで掛からない人だし、それなりに給料も悪くないから助かる。
これもまた変だな…と思うネタの一つで、普通のお宅では生活時間帯に来てくれるよう頼まれることが多かったからだ。
「……今思うとそれも当然だよね。何たってこの家の主は、夜型人間だから」
私が家を出た後からが彼の本当の活動時間なんだと思う。
夜中は動いて作品を作り、朝方になって眠る。
まるでドラキュラ伯爵みたいな生活をずっと繰り返してきているんだろうから。
「それじゃあの日光浴は何の為にしているの……?」
毎日の日課のように縁側の籐椅子に腰掛けている。
何をするというでもなく、ただボンヤリと外の景色を見つめているあの行動の意味するところは何?
「まるでお爺ちゃんみたい」
口走った先からツン…と胸が痛んだ。
余計なことを思い出しそうになり、慌てて歌声を発しながら作業を進めていく。
人にはいろいろと考えたくないことや思い出したくないことがある。
そのどれにも蓋をして、しまい込んでいるのが私。
今の生活を良いとは決して思っていないけれど、だからと言って悪いとも思わないようにしている。
協会の人達は皆、良い人ばかりで助けられた。
この家の主はある意味手の掛かるようで掛からない人だし、それなりに給料も悪くないから助かる。