『ココロ彩る恋』を貴方と……
(一目でいいから眺めに来てくれたら良かったのに)
それはいつになるんだろう…と思い、わざと襖を開けたままで畳を拭きあげていた。
「…あら、お掃除?」
廊下を歩く足音が聞こえて顔を上げると、河井さんが立ち止まってこっちを見ている。
「お帰りですか?」
雑巾を持つ手を止めた。
「ううん、仕事場へ作品の確認に行く途中なの。あら、この障子ステキ!」
私の張り替えた障子に気づき、ちょっと見せて…と中へ入ってくる。
「前はこんなじゃなかったわよね。貼り替えたの?」
「…はい、つい最近私が貼り替えました」
「貴女が?」
驚いた顔をしている。
その瞳が障子を振り返り、うっとりとした声を漏らした。
「キレイだわ……本当にステキ」
美人に褒められて悪い気はしない。
自慢げにお礼を言うのも変だし、どうしようかと迷った。
「…あっ、昂さんも見た?家政婦さんが貼り替えたんですってよ、この障子」
廊下を歩いてきた人に向かって声をかける。
貼り替えるのを一度も見にも来なかった彼は、立ち止まって目を瞬かせた。
「…いや、今日が初めてだけど……」
驚いたような顔をしている。
やっぱり貼り替えて成功だったと確信しながら、雑巾を持って立ち上がった。
「こんなキレイな障子戸見るのは初めてよ。貴女なかなかどうしてセンスがいいわ。ねっ、昂さんもそう思うでしょ?」
それはいつになるんだろう…と思い、わざと襖を開けたままで畳を拭きあげていた。
「…あら、お掃除?」
廊下を歩く足音が聞こえて顔を上げると、河井さんが立ち止まってこっちを見ている。
「お帰りですか?」
雑巾を持つ手を止めた。
「ううん、仕事場へ作品の確認に行く途中なの。あら、この障子ステキ!」
私の張り替えた障子に気づき、ちょっと見せて…と中へ入ってくる。
「前はこんなじゃなかったわよね。貼り替えたの?」
「…はい、つい最近私が貼り替えました」
「貴女が?」
驚いた顔をしている。
その瞳が障子を振り返り、うっとりとした声を漏らした。
「キレイだわ……本当にステキ」
美人に褒められて悪い気はしない。
自慢げにお礼を言うのも変だし、どうしようかと迷った。
「…あっ、昂さんも見た?家政婦さんが貼り替えたんですってよ、この障子」
廊下を歩いてきた人に向かって声をかける。
貼り替えるのを一度も見にも来なかった彼は、立ち止まって目を瞬かせた。
「…いや、今日が初めてだけど……」
驚いたような顔をしている。
やっぱり貼り替えて成功だったと確信しながら、雑巾を持って立ち上がった。
「こんなキレイな障子戸見るのは初めてよ。貴女なかなかどうしてセンスがいいわ。ねっ、昂さんもそう思うでしょ?」