『ココロ彩る恋』を貴方と……
(……仕様がないよ紫音。相手は兵藤さんの恋人みたいな人なんだから)
自分は彼の眼差しにも映らない人間。
どんなに泣いても、家族の誰かと間違われるのが精一杯だ。
(それでも、やっぱり見て欲しい……)
きちんと認識してもらいたいと思う。家族なんかじゃなく、一人の女性として見られたい。
河井さんが来だしてから、どんどんその思いが強くなった。
こんなふうに2人の間が親密だと知れば知る程、余計なまでに膨らんでいく。
(でも、ダメ。告っても同じ……)
彼女を一目見たら諦めようと思った。
だけど、どうしようもなく往生際が悪くなる。
好きだと言ってしまいたくなる。
私を1人の女性として見て下さい……と言いたくなってしまう。
(好きです…と言ったら兵藤さんは困る?)
いっそのこと困るから家政婦を変えて欲しいと言われた方がいいのかもしれない。
中途半端な気持ちを抱えたままで、この家に通ってくる方がいけない。
(……よしっ、思いきって告白してみよう!)
思い立ったら吉日だと言ったのは家族だ。
行動を起こすのなら早いことに越したことはない。
掃除用のバケツを廊下に置き去り、仕事部屋に向かって歩きだしながらどんどん鼓動だけが増してくる。
もしかしたら今日を最後に、この家には通えなくなるかもしれないけど……
自分は彼の眼差しにも映らない人間。
どんなに泣いても、家族の誰かと間違われるのが精一杯だ。
(それでも、やっぱり見て欲しい……)
きちんと認識してもらいたいと思う。家族なんかじゃなく、一人の女性として見られたい。
河井さんが来だしてから、どんどんその思いが強くなった。
こんなふうに2人の間が親密だと知れば知る程、余計なまでに膨らんでいく。
(でも、ダメ。告っても同じ……)
彼女を一目見たら諦めようと思った。
だけど、どうしようもなく往生際が悪くなる。
好きだと言ってしまいたくなる。
私を1人の女性として見て下さい……と言いたくなってしまう。
(好きです…と言ったら兵藤さんは困る?)
いっそのこと困るから家政婦を変えて欲しいと言われた方がいいのかもしれない。
中途半端な気持ちを抱えたままで、この家に通ってくる方がいけない。
(……よしっ、思いきって告白してみよう!)
思い立ったら吉日だと言ったのは家族だ。
行動を起こすのなら早いことに越したことはない。
掃除用のバケツを廊下に置き去り、仕事部屋に向かって歩きだしながらどんどん鼓動だけが増してくる。
もしかしたら今日を最後に、この家には通えなくなるかもしれないけど……