私-後編-
水族館に着くと、日曜だったのもあり、すごい人だった。
智君ははぐれないようにと、ハルを肩車して、私と手を繋いで歩いた。
智君が入場券を買ってくれて、水族館の中に入った。
ハルは大はしゃぎで、水槽の中に入ると言って聞かなかった。
「ハルがこの中入ったらママとバイバイやで?」
智君が魚を指さしながらハルに言った。
『いやー』
「じゃあここから皆で見るだけにしよ?」
『あぃ』
智君は子供の扱いに慣れてるなぁ…
私なら、ダメで終わりなのに…。
だからハルは智君の言う事に納得するんだ。
そんな事を思いながら、歩いていた。