私-後編-
夏も終わりに近づいていた…――
「キャンプいかん?」
突然兄が言いだした。
『誰と?』
「ナツと、智君と、あと俺の友達とか…」
キャンプかぁ…
昔はよく皆で行ったなぁ…
『うん。行く』
ナツとは連絡取ってなくて気まづい感じだけど。
て言うか兄が連絡取ってた事すら知らなかった。
ハルにとっては初めての経験だ。
何かが起こりそうな予感…――
ブーッブーッブーッ…――
携帯が鳴ったので、見てみると知らない番号だった。
『…もしもし?』
「おぉ!亜美っ子?」
『なんだ…』
一瞬アキかなと思った。
「何その反応!!」
『あぁ〜ごめん。てか何?』
「かけてくれへんから!ケンに聞いた」
『あっ…忘れてたわ。』