闇の中に咲くランの花 Ⅲ
海「おはよ〜!」







ギュッ







蘭「はわぁ!!」









海「なにその声!」







そう言って笑ってきた








蘭「仕方ないだろ!ビックリしたんだから!」









海「…………?



蘭、何かあった?」











ギクンッ

蘭「別に?何も無かったよ?どうして?」









海「嘘つくの相変わらず下手くそ〜




なにか考え事してて


あんまり寝れてないんじゃない?」









ギクンッ


蘭「なんでそう思ったの?」










海「ほらまたギクンッってなったでしょ



目の下にクマできてるよ?」








蘭「嘘!」







クマ!?





鏡みて確認した時はなかったはずなのに







海「嘘


クマなんて出来てないよ」










なんだと!?








蘭「なんで嘘ついたんだよ!」









海「うんっとね〜


蘭が悩んでるっていう確信がなかったから?」








確信ないのによくわかったな…








海「これでも蘭のことは



よくわかってるつもりだからね!」







長い付き合いだもんな 私達








海「何かあったら


相談してくれていいんだよ?」








相談か……







したいけど仮にも私のことを好きって




言ってくれてる人には相談できないよな…







蘭「ありがとう海」ニコッ







海「いいよ!



好きな子に頼られるのが1番嬉しいんだから!」







ほら さらっと “好き” とか言って…






桃真「蘭ー!



早く着替えろー」








蘭「ハーイ!




じゃあ着替えてくるね」








海「うん!




あっ、更衣室までついて行った方がいいよね」








蘭「大丈夫!場所知ってるし!」









海「そうじゃないよ……はぁ……」









なんで?




更衣室の場所が分からないだろうから



ついて行った方がいいよね




ってことじゃないのか?








綾斗「何やってんだ蘭



更衣室行くんだろ?」







ドキッ







蘭「ひ、ひとりで行ける!」









綾斗「昨日みたいになるぞ」









蘭「か、海連れてくもん!」








そう言って海の腕を引っ張った







海「蘭っ!?」







蘭「行こっ!海!」









そう言って教室を出て更衣室を目指した








海「ねぇ蘭」








蘭「なに?」








海「蘭って綾斗が好きなの?」









蘭「えぇっ//!?



なっ、なんで!?」








海「だって完全に綾斗避けてるよね」








蘭「そ、そんなにわかりやすかったか?」








海「うん」








じゃあ綾斗にもバレたのか?









海「綾斗はアレでも鈍感だから大丈夫だよ



まぁ蘭以上の鈍感ではないけど…」









最後の言葉は無視しようか



うん






蘭「ほんとに私が好きってことは綾斗に



バレてないんだな?」











海「うんバレてないよ



あ〜ぁ…コレで僕の恋も終わりか…」








蘭「何言ってんだ?」








海「だって蘭は綾斗が好きなんでしょ?



僕が入り込む隙なんてないじゃん」








蘭「でも私、告白なんてしないぜ?」








海「えぇー!?なんで!?」








そんなに驚くか?







蘭「綾斗…好きな子がいるんだって



だから好きな人の恋は叶って欲しいって


思うものだろ?



私のせいで綾斗の恋が叶わなかったら


悲しいから……」









海「(僕としてはラッキーだけど…)」











蘭「あっ、更衣室着いた




じゃあ着替えてくるから待っててくれるか?」








海「うん!」







ガチャ




バタン



































コンコン




海「蘭?着替えられた〜?」





蘭「おぅ!」





ガチャ






蘭「どうよ!」






海「ほんとに蘭?」






蘭「おう!ホンモノの蘭よ!」







海「おぉおおお!!



チョーー!!イケメン!」







蘭「ほんとか!?


よかった〜」







ウィッグを男用にかえて



色も茶色じゃなくて金色にしてもらったんだ!








蘭「じゃあ海!戻るか!」








海「うん!」









そして教室にもどった









ガラガラッ!








蘭「お待たせー!」








桃真「コラコラ!



君どこのクラスの奴だ!


ココはS組だぞ!」









うひゃー





この人バカ丸出し!









うけるーー!!!








海「桃真さん!蘭だよ!この人蘭!」









桃真「へっ?」








クラス「えっ?」









蝗龍・舞蝶「「「ん?」」」









全員「「「えぇー!!!!


蘭(ちゃん)!?」」」









蘭「なんだよ!五月蝿いな!」









声まで揃えて!





まぁ仲がいいのはわかった!








奏「蘭カッコイイ!!!」







楓「男の子みたい!!」







朔夜「俺ら蘭に負けそう……」








翔希「似合ってるよ」








蘭「えへへ〜ありがとう!



じゃあ一位目指して頑張ろう!」










ピンポンパンポーン



涼『あ あ〜ぁ


えーあと10秒で開けるぞー



10 9 8 7 6543 ハイ文化祭スタート〜』






ブチッ






また数が適当な







あっそうだ






蘭「翔希


絶対に表に出てくるなよ?」







翔希「わかってる…



出たら…俺が死ぬ………」









蘭「だよな…ははっ


じゃあ裏方よろしくなっ!」









翔希「うん!



蘭も頑張れよな!」








翔希は可愛いな〜





女子が前にいると “人間慣れしてない犬”



みたいな感じなのにな!










蘭「愁!


俺を呼ぶ時は間違えても蘭じゃないからな!



麻琴だからな!」









愁「わかってますよ



それじゃあ気をつけてくださいね」








気をつける?って何を?










愁「いらっしゃいませお嬢様」









女1「麻琴君お願いします!!」








愁「わかりました



麻琴、指名入いりました」







おぉ!早速!







蘭「いらっしゃいませお嬢様



こちらへどうぞ」










そう言って席に案内して私も座った







化粧濃いな〜




俺が女ってバレたら殺されそ…




まぁ怖くないけどな







蘭「飲み物は何にする?」







女2「麻琴君のおすすめは〜?」








蘭「俺のオススメ?




俺のオススメはねぇ〜これかな!」









女1「じゃあこれにしようかなぁ!」






女2「じゃあ私も!」








蘭「ホントに!?


俺のオススメなんかでいいの?



それにコレ高いよ?」









女1「うん!だって麻琴君カッコイイし!」








蘭「嬉しいな〜!


ありがとう!」ニコッ








女1・2「っ/////」








蘭「あれ?もしかして少し暑い?」








女2「ううん!そんなことないよ!」








蘭「ホントに?


無理しないでなんでも


言ってくれていいからな?









カオシス2つ!」







そう言って注文を取った








女1「ねぇ麻琴君?


麻琴君はどんな女の子が好き?」







好きな女の子か…







蘭「素直で可愛い子かな!



君たちみたいにねっ!」ニコッ









女1・2「っ//////」








あっでも……







蘭「もう少し化粧が


薄い方がもっと可愛いと思うな俺」









女2「ほ、ほんとに!」







蘭「ホントだよ!


おれ嘘はつかないもん!」







それにほんとに化粧薄めの方が可愛いと思うし






女1「じゃあ次来る時は少し薄くしてくるね!」









蘭「うん!


もっと可愛くなった


君たちに会えるの楽しみにしてるね!」









そんな感じで約1時間……







愁「麻琴指名入りました」







「えぇ〜?もう行っちゃうの?」





「まだ話してようよ〜」







麻琴「ゴメンな?



また次きた時指名してくれ?」







「じゃあまた来るね!」





「バイバイ!」








蘭「うん!またおいで!」








さてさて次のお客さんは?










陸兎「よっ!」






春兎「蘭カッコイイ!!!」







蘭「陸兄!?春兎!?



なんでいるんだよ!」








陸兎「なんでって…


入りたかったから?」







意味わからん…





男がホストクラブに入るのに



なんの抵抗もなかったのか?







蘭「てか春兎


ここでは一応麻琴だからな!」








春兎「ゴメンね?」








まぁ可愛いから許してやるけどさ









蘭「で?注文は?」







陸兎「そうだな…」






春兎「何にしようかな……」








陸兎・春兎「「じゃあ蘭で!」」








蘭「ハイハイ


それで?何がいいんだ?」







声揃えて言うことかよ




全く……


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