闇の中に咲くランの花 Ⅲ
蘭「う〜ん!!!



はぁ〜」







背伸びしてだらーんとして





背伸びしてだらーんとして







それを繰り返した









蘭「みんなしてヒデェよな〜


私を除け者にしやがってよ〜」








まぁその間ゆっくり考えられるからいいけどよ










あっ!あの花スゲェ綺麗〜







これは………ハイビスカスか?







赤色が鮮やかでめっちゃ綺麗だな〜








これは?





なんの花だろ…








「その花気になるのかい?」








蘭「えっ?」







優しそうな男の人






この花を管理してる人かな?








蘭「はい


とても綺麗な花だなと思って」







濃いピンクの色で木に出来てる花









「それはブーゲンビリアって言うんだ」









蘭「ブーゲンビリアって言うんですか〜」









「ちなみに花言葉はね


“情熱” “あなたは魅力に満ちている”


“あなたしか見えない” って言うんだ」









蘭「わぁ〜素敵な花言葉ですね」









「君もそう思う?」









蘭「はい!」









「この花は嫁のために植えたものなんだ」








蘭「素敵な話ですね」








「そうかな?



昔から言葉で伝えるのが苦手でね



だから今までの告白もプロポーズも


花を贈って伝えてたんだ」










蘭「花言葉でプロポーズなんて



ロマンチックなんですね」








「君も自分の言葉を伝えるのが



苦手なんじゃないかい?」




えぇ!?





蘭「わっわかりますか?」










初対面の人でもわかるんだな








「なんとなくだけど」










蘭「私を好きでいてくれる人がたくさんいて



大切な仲間だから傷つけたくなくて…



だから誰にも返事できてなくて……



でも私…好きな人がいるんです



でもその人には好きな人がいて……




どうしても自分の気持ちを


伝えることが出来ないんです…」










初対面の人にこんなに喋るなんて





私…結構溜め込んでたのかな










「そうか…

でもね伝えてもらえない方が辛いと思う子も

いるはずだよ?」








蘭「えっ?」








「長い間言わないでおくと

なんだか期待させてるみたいじゃない?」








確かに……





私は綾斗が好きだ…





でもみんなは


もしかしたら…って…









そうだ!!





蘭「ありがとうございます!


私、気持ちを伝えてみようと思います!」









「そうか

役に立てたなら嬉しいよ」







蘭「それで……お願いがあるんですけど…」









「ん?なんだい?」













「そう言うことか…いいよ」





蘭「本当ですか!?


ありがとうございます!!」






「初対面だけど君の恋

なんだか応援してあげたくなるんだよね」





この人はほんとに優しい人だ





蘭「では、お願いします!


お返しは必ずするので!」





「良いんだよ、君の役にたてて」





蘭「それじゃあ


また機会があれば!」





「じゃあね」





蘭side end







?「ありがとうございました」




「これで良かったんだね」




?「はいこれで蘭も前に進めるはずですから」





「全く…自分でやればいいものを」




?「だって俺がここにいたら怪しいでしょ?」




「まぁ確かに」




?「おじさんにはほんとに感謝してます」





「気にすることないさ

僕もお前がいつも話してる

麻琴ちゃん…いや、蘭ちゃんだったね

彼女と話ができて嬉しかったから」




?「いっつもなんか話してないですよ!」




「そうかァ〜?

たまにこっちに遊びに来た時は

ずっと麻琴!麻琴!って言ってたくせに」




?「そっ、そんな事言ってないです///!!」





「まぁお前はいい男だな」





?「俺はアイツと同い年だけど

ただのいとこでアイツにとっては

兄みたいな感じなんですよ」






「お前は蘭ちゃんのことが好きなのか?」





?「好きですよ

でもそれは家族として妹として

だから恋愛感情はないです」





「そうか

お前も頑張れよ」





?「何をっすか!?」




「色々だ」




?「よく分かんないですけど……


まぁ頑張ります?」





「ハハッ」


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