闇の中に咲くランの花 Ⅲ
そして私たちは部屋に向かった
ピッカチャ
ガチャ
蘭「ちょっと待ってて!
水着とか片付ける!」
今日は泳がなかったもんな
濡れてないし洗濯しなくてもいっか
すごいんだぜこのホテル!
自室に洗濯機なんてあって
乾燥機まであるんだぜ!?
家じゃん!
ヤバイよな!
パタンッ
よしっ!
キャリーバッグの中にしまい終えた!
じゃあ Let's go!
蘭「お待たせ!」
翠「じゃあカード返しに行かせようか」
このホテルはカードキーなんだ!
てか返しに “行かせる” ?
なんか引っかかるな
翠「じゃあ朔夜よろしく」
朔夜「はぁ!?俺かよ!つか何で!?」
翠「桃真さんのところ
行ってきてくれるよな?(黒笑」
ビクッ
朔夜「いっ、行きゃーいんだろ!?」
そう言って私からカードキーを奪うと
行ってしまった
蘭「翠ってホントたまに黒いよな」
翠「そうか?」
だって笑っただけでも怖いもんな
私でもたまにビビるわ
翠「じゃあ俺らの部屋に行くか」
蘭「おう!」
翠「はい、荷物ちょうだい?」
蘭「えっ?別にいいよ?
思ったより少なかったし」
翠「でも重いだろ?」
蘭「うぅ…」
確かにちょっと重い…
翠「だろ?」
そう言って私の手からキャリーバッグを奪った
引くだけだけどやっぱり重いもんは重いよな
そして私たちは翠と朔夜の部屋に向かった
ピッカチャ
ガチャ
翠「ここが俺と朔夜の部屋」
蘭「うわぁ!!!広っ!
さすが3人部屋!」
私の部屋はひとり部屋だったから
ココがスゲェ広く感じる!
翠「蘭はベッドどこがいい?」
窓側……は朔夜の荷物置いてあるし
壁側……は翠の荷物あるから
蘭「真ん中!」
消去法でここしかないしな
翠「ま、真ん中!?」
蘭「ダメか?」
翠「い、いや…
蘭のことだから
窓側っていうかと思ってたから」
確かに窓側が好きだけど
朔夜も窓側好きだからな
だいぶ前にホテル泊まった時
朔夜と喧嘩になったもんな
なんか懐かしい〜
翠「ホントに真ん中でいいんだな?」
蘭「たまには真ん中もいいかもな!」
そしてベッドに倒れ込んだ
ボフッ
蘭「うわぁ〜!
スッゲーふかふか!!」
これはよく寝られるな!
蘭「あぁーなんか眠っ……」
今日泳がなかったけど疲れた…
翠「夕飯の時間になったら起こしてやるから
今だけ寝とくか?」
蘭「……………やめとく!
それに楓たちの部屋行って遊ぶ約束したしな」
翠「そっか
じゃあ朔夜が戻るまで待っとくか」
蘭「朔夜のこと待つんだな」
てっきり部屋に入れないようにするのかと
思ってた
翠「俺、意外と優しいから?」
蘭「ホントに優しい人は
自分で優しいとは言いませ〜ん」
翠「まぁそうかも
実際は頭でやばいこと考えてたりして」
やばいこと?
なんだ?やばい事って?
ガチャ
朔夜「ったく翠!
オメェは人使いが荒いんだよ!」
翠「いい運動になっただろ?
それに鍵閉めずに待っててやったし?」
朔夜「っ……まぁ…そうだけど……」
蘭「よしっ!朔夜も戻ってきたことだし!
奏たちの部屋に行くか!」
翠「あんまり遅いとアイツらうるさいしな」
そうそう!
まぁ可愛いからいいけどな
バタンッ
何事!?
奏「大変大変!」
海「蘭が!蘭が!」
蘭「私がどうしたんだ!?」
楓「蘭が!部屋にいない!!」
蘭「なんだって!?」
潤「って!なんでやねん!」
本場のツッコミ来た!!
蘭「ナイス潤!」
潤「おう!」
奏「あれ?なんで蘭がココに?」
楓「荷物もここに?」
蘭「あぁ私
翠と朔夜と同じ部屋になったんだ」
綾斗・愁・翔希・流星「「「はぁ────!?」」」
いつの間に!?
楓・奏・潤・海「「「絶対反対ー!!!!!」」」
なんでだよ!
蘭「なんでダメなんだよ!」
別にいいじゃねぇかよ!
一緒の部屋になったくらい!
奏「蘭!」
楓「あなたの性別はなんですか!」
はぁ?
蘭「女に決まってんだろ?」
海「じゃあ翠と朔夜は?」
蘭「男だろ?
つーかなんだよその質問
私のことバカにしてんのか?」
潤「ちゃう!
蘭!あんたはもっと意識した方がえぇ!」
意識?何を?
奏「それじゃあ遠まわしに言いすぎ!
僕らは男の子でしょ?
だからいつ蘭を襲ってもおかしくないの!」
襲う?
ゾクッ
あの疾風にやられたようなやつ…?
蘭「嫌……」
楓「だろ?」
あっ、でも…
蘭「私は2人のこと信じてるから!」
前綾斗も言ってたもんな
信じてほしいって
信じなきゃ最低だもんな!
翠「安心されても困るけど……」
朔夜「仕方ねぇよな……」
何言ってんだ?
綾斗「それより時間
もうすぐで夕飯だぞ?」
蘭「えっ!?もうそんな時間か!?」
奏「もぅ!
蘭たちが早く来ないから
もうご飯の時間になっちゃった!」
蘭「ごめん…
じゃあご飯食べ終わったら遊ぼうぜ?
なっ?」
海「じゃあ早く行こっ!
僕お腹すいちゃった!」
そして私達はご飯を食べに食堂へ向かった