闇の中に咲くランの花 Ⅲ
愁side



ピンポーン



愁「はい」



蘭『あっ、蘭です!』



愁「待ってました。今門を開けますね」





今日は家に蘭が遊びに来る日



前にうちの話をしたら来たいって言ったんだ





ガチャ




蘭「お邪魔しま~す」



愁「よく来ましたね」




蘭「マジでビビった

こんな豪邸がここらにあったなんてよ」




愁「そんなに大きいですか?」




蘭「あぁ!お城だよ!お城!」




城って




愁「発想が…子供……」





蘭「なんか言ったか?(黒笑」




愁「いーえ

発想が可愛いですねと思っただけです」




蘭「かわっ//////」




これだけで赤面するとか可愛すぎだろ





愁「ここじゃ何ですし

私の部屋にでも行きますか?」




蘭「おぅ!

お邪魔します!」




そして俺の部屋に向かった





ガチャ



愁「ココが私の部屋です」




蘭「うほぉー!!


スゲェー!広っ!」




愁「オーバーリアクションですね」





蘭「そんな事ねぇよ!


マジで広いなァ〜!」




そして蘭は部屋をぐるぐる回った




愁「部屋に来たはいいですが…


何をしましょうか?」




蘭「そうだな〜


私は愁の事を知りたいかな」





愁「私の……ことですか?」




以外〜


“探検したい!” とか言い出すかと思ってた





蘭「それがダメだったら探検でもいい!」




やっぱりか




愁「いいですよ


じゃあ探検しながら話しましょうか」





蘭「ぃやったー!!!」




ガチャ




愁「それでは行きますか


聞きたいことはなんでも聞いてください」




蘭「そうだな〜


なんで今は敬語なんだ?」




愁「やはり癖というものですね


敬語じゃない方がいいなら普通にするけど?」




蘭「たまには敬語じゃない愁もいいかもな」




愁「じゃあ敬語じゃなくするよ」




蘭「愁って兄弟とかいるのか?」




愁「一人っ子だな」




蘭「じゃあ水野財閥を継ぐのか?


水野組の方も?」




愁「組の方は分かんないけど


財閥は継ぐつもりだ」





蘭「やっぱり継ぐとなると

勉強が大変になるよな」




愁「そうですね


蘭は柊財閥か柊組を継ぐのか?」




蘭「私は組の方を継ぐんだ


でもホントの家族でもないのに組を継ぐのは

どうかと思っていま検討中なんだよな


財閥の方は陸兄が継ぐんだけど

陸兄ってバカだからな〜」




愁「陸兎って頭悪いの?」




蘭「悪い悪い!

春兎に1年のテストで負けるぐらいだからな」




それはバカだな




蘭「愁の両親は今仕事か?」




愁「イヤ、今日は休みらしくて

まだ寝てると思う」




蘭「えぇ!?


そんな日にお邪魔してよかったのか?」




愁「全然問題ないよ


この時間ならもう時期起きるだろうし」




蘭「そっか」




そんなこんなで話しながら向かったのは


庭に出るテラスだ





蘭「うわぁ!


テラスまであるのかよ!?」




愁「ココならゆっくり出来るし

何より蘭が好きそうだから」



蘭「マジか!

サンキュー!愁!」




そう言って目をキラキラさせてた




愁「ここに来た時の綾斗と同じ反応」




蘭「綾斗とっ////」




顔が真っ赤だよ



なんだかイライラする…





愁「綾斗もここに来た時

ずっとキョロキョロしてまわり眺めて

スゲェ〜って言ってた」




蘭「2人っていつから仲良しなんだ?」




愁「中学生の時」




蘭「へぇー同じ中学だったんだ!

そん時の綾斗って今みたいに俺様?」




愁「そう!スゲェ俺様で

俺がひとりで使ってた教室に

無理やり入ってきて “お前が気に入った”

とか言ってきて!」




蘭「ハハハッ!

綾斗は昔っから綾斗だな!」




愁「そうそう!

で、もう来るなって言ったら

“今日から俺とお前の場所でいいだろ?”

とか言ってきてよ!」





蘭「なんかスゲェ図々しいな!」




愁「だろ?」










綾斗「は……は、ハックション!」



翔希「風邪?」



奏「ヤダ!移さないでよ!?」



楓「マスクあげるから」



潤「風邪薬もあるで〜」



綾斗「オメェーら女子力高ぇな」



奏「ムゥ」



楓・奏・潤「「「女子じゃ (や) ない (もん) !」」」



綾斗「誰かに噂されてるのかもな」




楓・奏・潤「「「無視するな(や)〜!!」」」









蘭「てゆーか

このお菓子とカフェオレ美味しいな!」




愁「そうか?よかった…

お菓子は俺がシェフと一緒に作ったんだ」




蘭「えぇ!?愁、料理できるの!?」




愁「失礼だな

料理くらい出来るよ


まぁ大半はシェフだけど……」




蘭「ふっははは!


でも作ったんだよな!凄いじゃん!」




愁「そうかな?

ありがとう」




蘭「それに紅茶とかじゃなくて

カフェオレなんだな」




愁「もしかして紅茶の方が良かった?」




蘭「ううん!

カフェオレがよかった!」




それは良かった…


もし紅茶の方がよかったら大失敗だったもんな




蘭「なぁアソコにあるのって花壇か?」



愁「うん、いろんな花が植えてあるよ」




蘭「見に行ってみたいんだけど…」




愁「いいよ、行こうか!」






< 416 / 438 >

この作品をシェア

pagetop