闇の中に咲くランの花 Ⅲ
ビクッ
蘭「な、泣いてなんか…ないし…」
綾斗「じゃあ顔上げて?」
蘭「無理…」
そんなに顔を引っつけられると
俺の理性と言うものが…////
マジ、ヤバイッ
綾斗「蘭っ」
俺は抱きしめるのをやめて
手を蘭の顔にそえて顔を上に向けさせた
そして…
チュッ
蘭「んっ」
俺の唇と蘭の唇が重なった
そしてスグに離れた
蘭「な、んで?」
綾斗「蘭が可愛かったから」
蘭「他に、好きな子、いるくせに」
はぁ?
綾斗「誰がそんなこと言った?」
蘭「あ、綾斗が…前、言ってた」
俺が?
綾斗「俺、そんな事言ったっけ?」
蘭「私が好きな人いるか聞いたら
いるって…」
はぁ〜
なるほどね
ここまでしたのに気づかないとか
鈍感に程があるっての
綾斗「それを自分だとは思わなかったわけ?」
蘭「あるわけないだろ……
綾斗が好きになるくらいなら
絶対カワイイ子だもん」
ほんとに無自覚って大変だよな〜
綾斗「蘭は可愛いよ」
蘭「お世辞なんて欲しくない」
綾斗「蘭が分かるまで何度でも言ってやる
俺は蘭が好きだ
この世の誰よりも蘭のことが好きだ」
蘭「っ///////
ほ、ほんと……なの、か?」
綾斗「あぁ信じられないなら
態度で示すよ?
蘭だけに好きって言うし
蘭だけを抱きしめるし
蘭だけにキスする」
これでも……信じてもらえないのか?
蘭「そんな傷ついた顔すんなよ」
そんな顔してたか…?
無意識だな
蘭「ほんとなんだよな?」
綾斗「あぁ」
蘭「ほんとのほんとに」
綾斗「そうだって」
蘭「ほんとに私が好き?」
綾斗「好きだよ
蘭は?」
蘭「わっ、わたしも!
私も好きっん!」
俺は我慢できずに蘭にキスしてしまった
蘭「プハッ」
綾斗「悪ぃ我慢できなかった」
蘭「いいよ……?
嫌じゃなかったから…」
ほんとに可愛い……
マジでキスしたい
ギュッ
これ以上して嫌われたくないから
ここまでにするけど
その気持ちを紛らわせるために抱きしめた
綾斗「やっと……
やっと俺だけを見てくれた」
蘭「……好きだよ…」
ホント
不意打ちとか勘弁して欲しい
綾斗「もうどこに行こうとしても
離さないからな」
蘭「ふふっ、じゃあ離さないでね?」
綾斗「愛してる」
蘭「私も愛してる」
綾斗side end