闇の中に咲くランの花 Ⅲ
疾風「じゃあさっきの約束に補足する」


蘭「はぁ?補足だと?」



疾風「そう、もし蘭ちゃんが

僕のことを好きっていうなら

金輪際アイツらにはなにもしない」




はあ?



蘭「思ってもないこと言えるわけないだろ!」



疾風「別に俺はどうだっていいんだよ?

どっちにしろ蘭ちゃんは俺の物になるんだし」



そっか………


私がもし好きって言わなかったら


みんなは殺されるんだ……



蘭「わかった………

私、疾風が好きだよ」



疾風「最初は思ってなくても

そのうち好きになるさ」



蘭「で、ひとつ聞いておきたいことがある」



疾風「ん?なんだ?」



蘭「疾風の素はどっちなんだ?」



疾風「あぁ……俺って言うのが素だ」



ふぅーん



蘭「そんだけ、ありがとう」



疾風「じゃあこれからは

恋人らしいことをしようね?」



はぁ?



蘭「何するつもりだyっんん!?」



キ、キス!?



蘭「や……や、め……ろ………」



疾風「喋んな………」



そう低い声で言ってきた



ビクッ



そっか………



やっとわかった




私がこうやって我慢すれば


みんなが傷つく事はないんだ




傷つくのは私だけで十分なんだ



チュッ



疾風「ハイ、これでわかった?

蘭ちゃんは俺に逆らえない


俺のもんだ」



チュッ



キス地獄だ………



もう………このままでいいんだ……




みんなのところに戻れるなんて


バカげたことを考えたからなんだ……



もう一度だけでも会いたかったな……



ホントにサヨナラになっちゃった…



蘭side end
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