すきなのに!!
でもすごいよ原田少年。
1人vs10人なのにやっつけちゃってる。
未だに噴水の近くのベンチで優雅に煙草を吸ってる副リーダーの偉そうな態度にあたしはイラついてるけどね!
戦うなら1vs1でしょ。普通は!!
今にも原田少年側に加勢したい!とうずうずしてんだよマイハートは!!
原田少年は次々に敵のバットを蹴飛ばしては、ぶん殴り、を繰り返して残りは金髪とスキンヘッドの兄ちゃんを含めた3人になった。
い、行くか?あたし。
あくまで自分の手は汚さない副リーダーを一発殴ってやらないと気が済まないんだ。
よし、行こう。
ガッツポーズをしたあたしの肩を凛が物凄い力で掴んだ。
「何かな凛ちゃん。そんな力があるなら、キミは今すぐ原田少年と共に戦うべきだよ。南栄ヤンキーズも、美人な女の子が飛び込んで来たらびっくりだ」
「私はさっき原田くんが蹴飛ばしたバットをジャンプして軽々とキャッチして、走り出そうとしてるキミにびっくりだ」
「ふふふ。何がびっくりなのかしらお姉様」
「可愛く笑ったって無駄よ妹。金属バットを振り回すんじやないの。危ないわ。ドレスが破れちゃう」
ノリ良すぎだろ。