すきなのに!!
「ふーん。そっか」




3人は3人で毎日大変なんだなぁ。



するとキッチンの方から聞き覚えのある声が…。






「ちょっと輝ってば、口動かさずに手動かしてよ。普段から料理しない人はこれだから嫌だな」


「うっせーな万里。俺はちゃんとやってますぅ。それに、少なくともお前よりはできるけどな。ローストビーフとか余裕だし。オリーブオイル大量に使ってHIKA'Sキッチンだってできちゃうレベルだわ。」



「絶対無理だろ…つか肉焦げてるし」


「あ?んなわけねぇって…ぎゃあああああああ」


「だから言ったろ手動かせって!速く火ぃ消してどうにかしろよ!」


「ここまで来て丸投げですか万里くん。ダチを見捨てて責任放棄ですか万里くん。んなこと言ってっとエセ腹黒王子に密告すっぞ!!いいのか!夏樹!布巾パス!」



「はーい」


「もう俺に計画話してる時点で密告じゃないしね、バカじゃないの?それに理陽に盾突くだけ無駄だよ。てかフライパンも焦げたりしたら大変なことになると思うけどね。弁償じゃない?」



「もっと早く言えよそれを!」





相変わらず、すごい言い争いだ。アレに普通にあたしも加わっていたのかと思うと今更恥ずかしくなってきたぜ。



別の方向からは、




「理陽さん大富豪強いっすね!3時間も大富豪の地位守り続けるなんてすごいっす!つか理陽さんに勝てない物なんてあるんですかね?山田はどう思う?はい、スペードのKー」


「流石にありますよね?逆に、理陽さんに弱みがあるのかってことの方が気になりますよ。ねえ、透さん?ダイヤのAー」


「あーわかるわー。こう見えて実はお化け怖いんですぅ、とかとちゃうか?好き嫌いめっちゃあるとか?まあ、ちゃうよな。だとしたらただのお子ちゃまやし。実際のところどうなん理陽ちゃん。はいジョーカー俺の勝ちやな」



「俺の弱み…?んーあるとしたら、し…」



「「「し??」」」



「まあ、秘密だよね。はい、スペ3返し、俺の勝ち」



「うっわまた勝ちやがったな理陽ちゃん。しかも言いかけてやめるとか性格悪すぎやろ」


「なんか文句あんの透」



「い、いいえー」




ちょっとさっき透が言ってた弱みの予想、理陽が小学校のときに嫌いだった物とドンピシャなんですけど。もし今もそうだとしたら…まあ、ないか。
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