すきなのに!!
「ごごごごめんなさい!」
「ややややだねー!」
り、凛ちゃんそんなに怒らないでよ…、
プリプリ怒ってる凛に何度も頭を下げる。
朋稀くんは、小さくため息をついてから、ミルクティー色の髪の子を見た。
「この子たち、溜まり場に連れてけ」
ミルクティーは、ぎょっと目を見開いて、あからさまに嫌そうな顔をした。
「はあ?!なんで俺が」
「つべこべ言わずに行くー」
「やだ」
いやだいやだと首を横に振るミルクティーに呆れたらしい。朋稀くんは、未だに笑いながらヤンキーズを痛めつけている金髪王子を呼んだ。
「おいこら鬼畜さん。その辺にしとけって」
金髪王子は「えー」と不満そうに唇を尖らせた。やってることは怖いけどなんか可愛いぞ。
ミルクティーと金髪王子を引っ張ってきた朋稀くんはあたしたちの方を見て困ったように笑った。
きっと彼は苦労人だ。
「この2人についてってほしいんだけど、いい?」
「……え?」
「何する気?」
ちょちょちょ、凛ちゃん!なんでそんな態度とっちゃってんの?!
この人たち、多分ヤンキー的なやつだよ。
あたしがヒヤヒヤするからやめてほしい。
…とか、さっきヤンキーぶっ飛ばしたあたしが言える立場じゃないけどさ。