すきなのに!!
夏を先取り
ーーーーーーー……
「栞ー!ボールそっち行ったよー!」
「はいはーい!!」
斜め前から飛んで、高く上に上がったバレーボールを追いかけ、あたしはボールに合わせるようにして高く跳び上がった。
そのままバビュンと豪快な音と共にボールはあたしの手のひらに当たって、相手側のコートに入る。
相手チームの子たちは基本の姿勢のままぽかんと口を開けて突っ立っていた。
あたしがストンと着地すると試合終了のホイッスルが鳴る。
試合が終わったのになかなか戻ろうとしないみんなに首を傾げると向こう側のコートにいた凛があたしに容赦無く怒声を飛ばしてくる。
「ちょっとは手加減しなよ栞!みんな怖がって動けないじゃんか!」
「手加減…?」
あたしが小さく呟くと隣でサッカーをしていた男子の輪から悪魔の断末魔みたいな笑い声がして、グランドに響き渡る。
ソイツはあたしを指差しお腹を押さえてケタケタと大声で笑う。
「ひゃーっははは!!ま、マジなんなんだよあの女!!やばすぎだろアホすぎだろおかしすぎだろ!!ひーひー……」
「うるっさいな!!」
「…………っぷ!」
し、失礼な男…!!
ミルクティー頭の甘党野郎を睨みつけて、転がってきたサッカーボールを足で潰す。
「栞ー!ボールそっち行ったよー!」
「はいはーい!!」
斜め前から飛んで、高く上に上がったバレーボールを追いかけ、あたしはボールに合わせるようにして高く跳び上がった。
そのままバビュンと豪快な音と共にボールはあたしの手のひらに当たって、相手側のコートに入る。
相手チームの子たちは基本の姿勢のままぽかんと口を開けて突っ立っていた。
あたしがストンと着地すると試合終了のホイッスルが鳴る。
試合が終わったのになかなか戻ろうとしないみんなに首を傾げると向こう側のコートにいた凛があたしに容赦無く怒声を飛ばしてくる。
「ちょっとは手加減しなよ栞!みんな怖がって動けないじゃんか!」
「手加減…?」
あたしが小さく呟くと隣でサッカーをしていた男子の輪から悪魔の断末魔みたいな笑い声がして、グランドに響き渡る。
ソイツはあたしを指差しお腹を押さえてケタケタと大声で笑う。
「ひゃーっははは!!ま、マジなんなんだよあの女!!やばすぎだろアホすぎだろおかしすぎだろ!!ひーひー……」
「うるっさいな!!」
「…………っぷ!」
し、失礼な男…!!
ミルクティー頭の甘党野郎を睨みつけて、転がってきたサッカーボールを足で潰す。