すきなのに!!
あたしは少し遅れてやって来た凛と共に、ソファーに座らされてヤンキーズからガン見されている。い、居心地が悪い。



「紅茶どうぞ」




野球少年(仮)がティーカップに入った紅茶を差し出してきた。



あまりに眩しい笑顔だったので、とりあえず受け取って軽く頭を下げたら「あはは。やめてくださいよー照れますから」とか言われた。よくわかんない。




紅茶を一口飲んで、周りにビクビクしながら目の前のテーブルに置いた。あたし紅茶初めて飲んだよ。ちょっと苦い。




あたしと凛の前には朋稀くんとミルクティー、金髪王子がソファーに座ってる。その後ろには原田少年&野球少年withヤンキーズ。




若干ビビりながら、あたしは意を決して口を開いた。




「話って、何?」





あたしたちと同じように紅茶を飲んでいた朋稀くんは、テーブルにティーカップを置いて足を組んだ。








このときのあたしは、まさかこの人たちと出会うことで自分の人生が変わるだなんて、知る由もなかった。
< 20 / 165 >

この作品をシェア

pagetop