すきなのに!!
後ろを振り向くとふわふわのミルクティー色の髪をしたヤツがあたしを嘲笑った。





「お前の方が夏樹より子供っぽいのにな」





やれやれと肩を竦めるミルクティーの見えてないところであたしは拳を握りしめた。いつでもあたしの拳は出動できるぞコラ。




そんなあたしを見て朋稀は慌てながらミルクティーの前に立った。あたしがミルクティーを見ないようにしてるわね。





「コイツは神崎 輝(かんざき ひかる)。ちょっと性格に難ありだけど、仲良くしてやって」





…本当に朋稀偉いね。神様と呼ぶべきかもしれない。



あたしが朋稀への尊敬の眼差しを送っていると、銀色があたしの肩に手を回した。





「…げ」



「げって酷いな~。俺、女の子にそんなこと言われたの初めて」






にっこり笑った銀色にあたしは不覚にもくらっときてしまった。その色気、どうにかならんのかね!ポケットか財布にしまいなさい!




「俺は、桜田 颯(さくらだ そう)だよ。ダーリンか、ご主人様って呼んでよ」



「うん。颯くんって呼ぶね」





非常に絡みづらいのが颯くんね。
一発で覚えたよ。

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