すきなのに!!

ミルクティー神崎…だー!!もうめんどくさいから輝でいいや!




輝は耳を押さえてあたしを睨んだ。




「お前、ほんとうるさいわー。大丈夫なのそれ。歩く騒音だろ。よくご近所さんに訴えられないね」



「はあ?!!む、ムカつく…!言っとくけどあたしのご近所さんは皆優しいんだよ!優しさで溢れてるのだよ」




「どんなご近所さんだよ。珍しいな。こんなうるさい動物が近くにいるのに」




「け!!あたしの隣の家の“りょう”と大違いだね。りょうは本当にすごいんだよ!綺麗な目でね、外人さんみたいなの。器用でなんでもできて、優しくて…パーフェクトなんだー」




てかあたし、かなり取り乱してたよね。やらかしたな、こりゃ。もうダメだ。何をどうやったって凛のような可愛い女の子のイメージを定着させられないな。



高校に入ったら清楚キャラで行こうと昨日夜な夜な考えてたのに、もう失敗かよ。




あたしがため息をつくと、輝が「おい」と誰かに声をかけた。



すると、さっきまであたしに注がれていた視線は、なぜか全部、金髪王子に集中していた。




夏樹くんに至っては、あたしと金髪王子を交互に見比べて頭を抱えている。






あたし、なんか地雷踏んだか?


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