すきなのに!!
ーーーー…
「ね、何この豪邸」
「俺のダチの家」
「朋稀のダチは金持ちなのね」
「…まあな」
アンタを褒めた訳じゃないです。
なぜか照れ臭そうに頬をかく朋稀を見て軽くため息をついた。
あれから溜まり場に行こうとしたら、たまたま朋稀と颯くんに会って、無理矢理訳もわからないまま、学校から離れた豪邸の前まで連れてこられた。
なんだかんだで不良と馴染んでる自分にびっくりである。
あたしはぼーっとしながらどでかい門を見上げていると、輝がなんの躊躇もなく門を勝手に開いている最中だった。
「え?!何勝手に開けてんの?!こういうでかい家って防犯対策みたいな感じで真っ赤なレーザー出してんじゃないの?!」
「…テレビの見すぎじゃね?」
輝はあたしの方を一瞥してから鼻で笑い、門を最後まで開け切った。あんな細いのに、どこにあんな力が…。
ちょっと感心して立ち止まっていると、夏樹くんに「先輩?行きますよー」と言われて、あたしは慌てて駆け出した。
みんな、あたしを置いてスタスタ先に行くなんて酷くないか?
出会って初日から、酷い扱いだ。
あたしは歩きながら凛に、《ごめん!今日は一緒に帰れそうにないや》とメールを送っていた。
「ね、何この豪邸」
「俺のダチの家」
「朋稀のダチは金持ちなのね」
「…まあな」
アンタを褒めた訳じゃないです。
なぜか照れ臭そうに頬をかく朋稀を見て軽くため息をついた。
あれから溜まり場に行こうとしたら、たまたま朋稀と颯くんに会って、無理矢理訳もわからないまま、学校から離れた豪邸の前まで連れてこられた。
なんだかんだで不良と馴染んでる自分にびっくりである。
あたしはぼーっとしながらどでかい門を見上げていると、輝がなんの躊躇もなく門を勝手に開いている最中だった。
「え?!何勝手に開けてんの?!こういうでかい家って防犯対策みたいな感じで真っ赤なレーザー出してんじゃないの?!」
「…テレビの見すぎじゃね?」
輝はあたしの方を一瞥してから鼻で笑い、門を最後まで開け切った。あんな細いのに、どこにあんな力が…。
ちょっと感心して立ち止まっていると、夏樹くんに「先輩?行きますよー」と言われて、あたしは慌てて駆け出した。
みんな、あたしを置いてスタスタ先に行くなんて酷くないか?
出会って初日から、酷い扱いだ。
あたしは歩きながら凛に、《ごめん!今日は一緒に帰れそうにないや》とメールを送っていた。