すきなのに!!
正直、あたしだって仲間だなんて思ってない。


朝知り合ったばかりで仲間だって思う方が逆におかしい。



でも今輝に言われた言葉ではっきりわかった。



「輝、言い過ぎ」

「いいよ理陽」




輝を止めようとしてくれた理陽を手で制してあたしも輝と同じように輝を睨んだ。


そっちがその気ならあたしだってやってやる。



あたしの胸ぐらを掴む輝の手を思いっきり払った。




「守ってもらおうなんて思ってないから」




南の不良に狙われる?

意味わかんない。



そんなのあたしが知ったこっちゃない。




「もうアンタたちには金輪際近づかないから安心して。自分の身くらい自分で守れる」



あたしは輝を見て笑った。


もうだめ。

ここもあたしの居場所じゃない。



「さよなら」



あたしは床に落ちていたカバンを拾って輝の肩を横に押して歩き出した。









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