【完】あともう少しだけ、背伸びする。



それ本人に聞くか…?と言いながら答えてくれるみたい。

…あたしもなんて質問してんだ。



「宮野自覚してないかもしれないけど、可愛いよ。いつの間にか好きになってたからどこがなんて聞かれても困るけど、話してるときとか髪を耳にかける仕草とか…とにかくすべてが愛おしいと思えるんだよ。」


なんて言えばいいんだろう。

夢を見てて、空をふわふわと浮いてるみたいだ。


「健人と宮野距離近いから自分の感情抑えるの必死だったし、宮野は偶然だと思ってるだろうけど、席替えのときだってどれだけ頑張って席替わってもらってたか知らないだろ?何してでも宮野の近くになりたかったんだよ…。」


今まで知らなかった事実が次々と分かっていくにつれ、どんどん目頭が熱くなっていった。


「…まあ宮野にとって俺はただの仲のいい男友達だとしか思われてないだろうし、下手に気持ちバレて今の関係崩れるならこのままでいいと思ってたけど…ごめん、やっぱり無理だ。」









< 13 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop