私の初恋、もつれてる
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なんだかいきなり連れて来られたけども…………ここで探してみてってことだよね……?



私は今化学系の本が並んでいる棚の前に立っている

ちなみに1人で


波多瀬くんはというと

『じゃ、俺読みたい漫画あるから読んでくるわ!』

と言ってニコニコと漫画がある棚へ向かっていった






あー…それと…


『いい本が見つかったら俺に声かけて!待ってるから!』


どうやら…待っててくれるらしい……

同じクラスになった四月から今日まで、私たちはほとんど話していなかったので、波多瀬くんとちゃんと話すのは今日が初めてだ


「(すごい優しいんだなぁ~…波多瀬くん。みんなに優しくできるんだ。)」


だとしたら…というかきっとそうなのだろう


『ザ・いい人』なんだ、波多瀬くんは





私はまだまだ知らない彼を自分の中で分析して






意識を、本来の目的である本を探すことに集中させた
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