昨日の私
『君はどこから来たの?』







屋上で独り。







そうおもってた。





急に風が強くなって


雲の流れが早くなって





花壇にある花が少し散ったところ。








彼は何処からともなく現れた。










少し花が散って、視界が見えなくなった一瞬の出来事だった。



彼は不思議そうに私を見た。







袖の中から健康そうにはみえない蒼白い肌を


茶色い目を








私を捉えるかのように真っ直ぐとみるその瞳。






女の子か、疑いたくなるくらい可愛い顔立ち。





「君も私と同じか」








前世の記憶があるのか。








不意にもそう思ってしまった。










私と同じ人間がいるなんて保証何処にもないのに。










でも、私だけが違う人間だなんて言える証拠もない訳だ。




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