presquerien
幾分か身なりを整え、髪も結わえた彼女は少しはましになった。
王の前で不慣れにも世話をこなす。
その愛らしさに、心を打たれないわけもなかった。
他の付き人を全て追い出し、豪華な扉を施錠した。
「…お前はハバナか」
その質問に、彼女は小さくうなずいた。
「…なぜ、俺の前に出る」
「…輪廻の輪に再び乗ったからです」
「なぜ!何度もなんどもナンドも!俺を探す!めぐり合う!」
怒声に彼女は俯いた。
「…お会いしたいと思っていました、ずっと」
頭の中で繰り返し誓った言葉が流れていた。
永遠に、ずっとだ、一緒だ。
離れない、そばにいる。
たとえなにがあっても
どこにいても。
会いに行く、一人にしない。
永遠を誓おう、君に。
愛しい、ボクのハバナ。