虹色な空
あたしが気になっていた男子は“さくま”というらしい。
しかも,その男子はなんと隣のクラスだったのだ。

(まったく気づかなかった。なんでだろう?)
あたしは自分に問い掛けていた。

「・・か・・ずか・すずか!!」ボォーっとしていたのか,まながあたしのことを呼んでいた。

「ほぇぇ!???」
あたしは突然の事にびっくりして声が裏返っていた。
そんなあたしをまながからかった。

「何~,ボォーっとしてぇ!まさか,好きな人とか気になる人でもできたのぉ??」
まなはなんでもお見通しだ。この際今までの事を言ってしまおう,まなに隠すことはないから。

「実はね・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それで,さっき食堂にあたしらの後にきた男子の1人がなんか,どことなくあの人に似てて・・・」
そこまで言うとまなが理解してくれた。

「そっか・・・,まなはその人見てどう思うの??」
まながあたしにそんな質問をしてきた。
「なんかね,あたしもよく分かんないの。」あたしは本音を言った。

まなが親友でよかったなぁ。

次の日もお昼の時は一番を狙っていた。
またもや一番乗りだった。

「まな!やったねぇ☆二日続けて一番乗りだょ!!」

「そぉだね!!!」まながあたしの言葉に返事をした。
でも,まなのそのときの顔は切ないように見えた。

説明はしていなかったけど,この学校の食堂はバイキング制だ。
まぁ,一応県内で2番目に金持ち学校だ。(一番はというと・・・もちろんあのお嬢様学校のひまわり学園だ。なぜひまわりかというと夏になると中庭にいっぱいのひまわりが咲くのだ。)

最初にきた人と最後にきた人と関係なく好きなだけ食べれるようになっていて,シェフがいっぱい調理してくれているのだ。そのため,みんなが公平に食べられるのだ。


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