タタリアン
健吾の懐中電灯を頼りにしばら
く森の中を歩くと、健吾が立ち止
まった。そして、懐中電灯を赤い
セロハンで覆った。
「こうしないとヤマネが驚くから
ね」
由香は健吾の側にいるだけで
うっとりしていた。
健吾が樹の上を懐中電灯で照ら
すと、幹に穴が開いている。
健吾は由香の耳元でささやい
た。
「よく見てて」
由香は健吾の声で夢心地になっ
ていた。
「あれだよ」
由香は健吾が懐中電灯を向けた
ほうを見ると、樹の枝に小さなヤ
マネがちょこんと現れた。
「あぁ、かわいい」
健吾は他にも2匹のヤマネがい
るのを見つけて由香に知らせ、ヤ
マネについて説明したが、由香は
ヤマネのことよりも健吾のことが
気になってしかたがなかった。
由香は何かにつまづいて倒れる
フリをして健吾に抱きついた。
慌てて抱きかかえた健吾に由香
はキスをして健吾の服を脱がし始
めた。
健吾はなりゆきに任せ由香を抱
いた。
しばらくして由香と健吾が龍神
乃池に戻ってみると、キャンプに
来ていた人達が集まり騒ぎになっ
ていた。
みんな池の方を見て何かを探し
ているようだった。
そこには淳也の姿もあった。
健吾は誰かがおぼれたのだとす
ぐ察し、由香と別れて走り出し
た。そして急いで携帯電話をか
け、レスキュー隊に連絡し池の深
みの方を懐中電灯で照らして探し
た。
淳也は由香がいなくなっていた
ので心配していたが、健吾と一緒
にやって来るのを見てほっとした
と同時に怒りがわいてきた。
由香は淳也の側にかけ寄り、
「何かあったの?」
淳也はさめた声で言った。
「誰かがおぼれたらしい」
「見つかったの?」
「まだなんじゃないの」
淳也はふてくされてテントの方
へ戻って行った。
く森の中を歩くと、健吾が立ち止
まった。そして、懐中電灯を赤い
セロハンで覆った。
「こうしないとヤマネが驚くから
ね」
由香は健吾の側にいるだけで
うっとりしていた。
健吾が樹の上を懐中電灯で照ら
すと、幹に穴が開いている。
健吾は由香の耳元でささやい
た。
「よく見てて」
由香は健吾の声で夢心地になっ
ていた。
「あれだよ」
由香は健吾が懐中電灯を向けた
ほうを見ると、樹の枝に小さなヤ
マネがちょこんと現れた。
「あぁ、かわいい」
健吾は他にも2匹のヤマネがい
るのを見つけて由香に知らせ、ヤ
マネについて説明したが、由香は
ヤマネのことよりも健吾のことが
気になってしかたがなかった。
由香は何かにつまづいて倒れる
フリをして健吾に抱きついた。
慌てて抱きかかえた健吾に由香
はキスをして健吾の服を脱がし始
めた。
健吾はなりゆきに任せ由香を抱
いた。
しばらくして由香と健吾が龍神
乃池に戻ってみると、キャンプに
来ていた人達が集まり騒ぎになっ
ていた。
みんな池の方を見て何かを探し
ているようだった。
そこには淳也の姿もあった。
健吾は誰かがおぼれたのだとす
ぐ察し、由香と別れて走り出し
た。そして急いで携帯電話をか
け、レスキュー隊に連絡し池の深
みの方を懐中電灯で照らして探し
た。
淳也は由香がいなくなっていた
ので心配していたが、健吾と一緒
にやって来るのを見てほっとした
と同時に怒りがわいてきた。
由香は淳也の側にかけ寄り、
「何かあったの?」
淳也はさめた声で言った。
「誰かがおぼれたらしい」
「見つかったの?」
「まだなんじゃないの」
淳也はふてくされてテントの方
へ戻って行った。