タタリアン
 地球からいっきに宇宙に飛び出
す飛行物体。

 飛行物体の内部。
 平助は殺風景なフロアのイスに
座っていた。
 大きなブリキのおもちゃのよう
なロボットが平助の世話をしてい
た。
 ロボットがかたことの日本語
で、
「ト・ウ・チャ・ク・シ・マ・
シ・タ」
 すると平助の体の周りに光りが
集まり、平助は消えた。

 雑木林。
 光りが集まり、平助が現れた。
 そこは飛び立ったはずの地球に
あるトンネルの上の雑木林だっ
た。
 地球とは違い、トンネルに通じ
る道路には自動車がひっきりなし
に走っている。その自動車はどれ
も地球のモノと同じだった。
 平助は雑木林を歩き地球と同じ
ように見える平助の家にたどり着
いた。
 家に入った平助は部屋にある水
槽に向かった。
 水槽には地球で普通に見かける
金魚が泳いでいた。
 平助は側に置いてあった金魚の
エサを水槽にパラパラとまいた。
 美味しそうにエサを食べる金
魚。
 ここでも平助は水槽の中の出来
事には興味がなく、ソッポを向い
て別の部屋に行った。
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