真実の愛を見つけたい『I want to find the truth of love』

…もう、会うことはない


お祖母ちゃまの別荘に着くと
大賀さん夫婦が出迎えてくれて
お祖母ちゃまの容態を話してくれた。

お祖母ちゃまが、
「私に心配かけないように」
と、言ったみたいだ。


お祖母ちゃまの部屋に入ると
「あら、夢穂、どうしたの?」
「父に聞きました。
お祖母ちゃま、びっくりしたの。
知らなくてごめんなさい。」
と、言うと。
「本当にあの男は。
ろくなことをしない。
私の所に来たこともないくせに、
調べさせて。嫌らしい。

夢穂、私は大丈夫だから
あなたは、あなたの人生を
ちゃんとつかみなさい。」
と、言ったから
「私には、お祖母ちゃま以外
大切な物は、ありません。
明日から、こちらに戻ります。」
と、言うと
「私は、本当に大丈夫なのよ。」
と。
「洸さんが亡くなった時
お祖母ちゃまの元に
戻るつもりでしたから。
仕事が、バタバタしていて
今になっただけです。」
と、伝えた。

少し話して
お祖母ちゃまが、疲れないように
部屋を出た。

父には、
『お祖母ちゃまの
様子をしばらく見るのと
明日、荷物をまとめるから
その後、マンションを処分
してほしいこと、
嵐君や吾妻さんには、何もしないこと』
を、伝えて約束させた。

父は、
「わかった。」
と、言った。

私は、琉斗さんに
『今日は、編集部の近くの
ホテルに泊まります。
嵐君にも伝えて下さい。』
と、メールした。

琉斗さんからは
『また、嵐か?』
と、呆れたメールが
来ていたから
可笑しくなった。


もう‥‥会うこと······もない・・・


 夢穂は······笑いながら

    ·······涙が流れていた。





それを、執事の大賀さんが
見ていたなんて。
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