ずっと、キミが好きでした。
「れお、待って。公園寄ってこ」
タイミングよく通りかかったこともあり、小さい頃よく遊んだ公園に、れおの腕を取って無理やり引きずり込んだ。
「しず?」
「久しぶりにブランコに乗りたいから、付き合って」
「…………」
聞こえていないのか、ガキだと思って呆れているのかはわからないけど、れおは無反応だった。
曇り空のせいもあって、外はかなり寒い。
それに今日は風も強いから、なおさら寒さが身に染みる。
ブランコの前まで来ると、れおの腕を下に引いてそこに座らせた。
向かい合ったまま、れおの顔を上から見下ろす。
「何かあったんでしょ?」
れおにわかりやすいように、ゆっくり口を開いた。
「どうしたんだよ、急に」
れおは微笑を浮かべたまま、困ったように頬を掻いた。
「れお、最近変だよ。何かあったんでしょ?」
「何かって?」
「わからないけど……何か悩みがあるんじゃないの?」
「ないよ、そんなの」
「ウソ。あるでしょ?何年一緒にいると思ってるの?」
小さな変化だって、見逃さないんだから。
「私には、言えない?れおの力になりたいのに」
「…………」
どうして、何も言ってくれないの?
言ってくれなきゃ、わからないのに。