ずっと、キミが好きでした。
私が悩んでいる時は、いつもれおが相談に乗ってくれた。
一緒になって真剣に考えてくれたり、優しく頭を撫でてくれたり、『大丈夫だよ』って安心させてくれたり。
数え切れないくらいの強さと勇気と優しさを、キミは私にくれたよね。
れおはそんな風に思っていないかもしれないけど、かなり助けられたんだ。
だから私も、恩返しがしたい。
弱さを人に見せるのが苦手で、人に頼ることを考えないれおに恩返しがしたい。
だって、好きだから。
ずっとずっと、きっとこれから先も好きだから。
れおしか見えないから、ずっとずっと笑っていてほしいんだ。
「しずには……関係ないことだから」
「関係なくないよ!なんでそんなこと言うの?私は……私は……れおのことがすっ」
「関係ないよ、しずには」
ーードクン
心臓が止まるかと思った。
見たこともないような冷たい瞳が、まっすぐに私を見上げている。
それはまるで、私を拒絶するように鋭く尖っていた。
深く踏み込んで来るなという、れおなりの警戒なのかもしれない。
れおの傷は思っていたよりも深く強力で、私の力じゃどうにもならないことを思い知らされることになった。