ずっと、キミが好きでした。
大雅は学年でもかなり目立っているらしく、2大イケメンなんて言われちゃってる。
中学の時はそれなりだったけど、高校に入って背が伸び出してからは、よく女の子に告白されたりもしているらしい。
そんな大雅が注目されるのは当然だけど、一緒にいる私はほぼとばっちりという形で、女子からの突き刺すような視線を浴びせられる。
正直、嫌でたまらないんですけど。
「あの2人って1年の頃から仲良いよね?付き合ってんのかな?」
「ねー。どうなんだろ」
「月城さんが相手じゃ、かないっこないよね」
「言えてるー!」
ううっ、やだ。
こんな風に注目の的にされるのは。
「ちー、教室行こ」
私はちーの腕を取って、集団の中から抜け出した。
廊下に出るとほとんどひと気がなくなったので、ホッと胸を撫で下ろす。
「しーって、相模君の前だとかなり感情が豊かになるよね。表情もコロコロ変わるし」
「えー?そう?まぁ、大雅はバカでガキでどうしようもない奴だからね」
この春、金髪を卒業してダークブラウンにカラーチェンジしたちーは、派手な印象から落ち着いた印象にすっかり様変わりした。
まさに、清楚系の美人って言葉がピッタリ。
「相模君と付き合ったりしないの?」
「え、なんで?ちー、頭大丈夫?」
なにを言い出すのかと思えば。
どう考えてもありえないでしょ、そんなこと。