ずっと、キミが好きでした。
大雅が……私を、好き。
大雅が……。
ウソでしょ?
信じられないよ。
『告られたらどうする?』
ちーの声がふと頭の中に蘇った。
『おかしすぎて、笑っちゃうよ』
ううん、笑えない。
全然笑えないよ。
だって、とても真剣な目をしてた。
ーードンッ
「……っ!」
公園を出て行こうとした時、うつむき気味に走っていたせいで入って来ようとした人にぶつかった。
肩同士が触れ合っただけだったので、私は「すみません」と相手の顔も見ずに頭を下げて、立ち去ろうとする。
「しず……?」
え……?
顔を上げた瞬間、吸い寄せられるように目が合った。
ドクンと胸が高鳴って、懐かしい気持ちが込み上げる。
あの頃よりも随分伸びたサラサラの黒髪と、大人びた表情。
綺麗に整った顔立ち。
見慣れない制服姿。
肩回りや胸板が一回り大きく成長して、1年前に比べると体付きが逞しくなったように思える。
「れ、お……っ」
なんで……?
どうして今逢っちゃうの?
れおも動揺しているみたいで、大きく目を見開きながら信じられないと言いたげな雰囲気だ。
息をすることさえ忘れて、しばらく見つめ合っていた。
久しぶりに見るれおの姿に、ありえないほど心が揺さぶられる。
ハッと我に返った時には、耐え切れなくなって私から目をそらしていた。