ずっと、キミが好きでした。
ここで立ち上がらなきゃ、男じゃない……か。
言ってくれるな、マジで。
本当にこいつだけは、昔からおせっかいな奴だよ。
マジで……。
涙が滲んで、とっさにそれを手で拭った。
その様子を見ていた大雅の目にも再びジワッと涙が滲み、情けない姿で俺たちは久しぶりに顔を見合わせて笑い合った。
『余計なお世話かもしんねーけど、ちゃんと彼女と別れてからしずと向き合えよ!二股かけやがったら、ボコボコにしてやるからな』
「はぁ?彼女なんているわけないだろ」
『でも、冬にお前んちで見た』
「誤解だろ。それより、俺はしずを探しに行って来るから。またな」
「マジかー、誤解かよ。ああ、さっさと行って来い、バーカ。また一緒にバスケしような!」
最後は笑顔で別れた。
ブランクはあるかもしれないけど、きっと前みたいな関係に戻れる。
何より、変わらないあいつの態度がそうだと教えてくれた。
周囲が変化して行く状況の中で、変わらないものはたくさんあった。
変わっていくと勝手に決め付けて目を背け続けて来たけど、そんな自分は今日で終わりにしよう。
変わらないものを大切にーー。
しずへの想いを大切にしたい。