ずっと、キミが好きでした。


秋が過ぎて冬がやって来た。


12月に入ると一段と寒さが増して、外へ出るのが億劫になる。


金曜日の放課後。


駅の改札の前でれおの帰りを待っていた。


『もう着くよ』


たった今届いたメッセージに胸を弾ませる。


早く会いたいなぁ。


何気にれおの制服姿はすごく好き。


壁に寄りかかりながられおを待っていると、突然誰かに肩を叩かれた。



「よっ!」


「と、友田君……!?」


「誰か待ってんの?月城さんって、駅方向じゃないよな?」


「あ、うん……えーっと」



いきなり声をかけられて視線をキョロキョロさせてしまう。


友田君は随分前に私に告白してくれた、大雅とよくウワサされてる学校の2大イケメン君。


告白以来ほとんど接点がなかったのに、まるで友達であるかのように声をかけられてビックリした。


友田君は爽やかな外見をしていて、大雅とはまた違った感じのミステリアスでシュールなイケメン。


社交的で友達も多いらしい。


文武両道で学年トップの成績を誇る友田君は、先生からも多大なる期待を寄せられているらしい。



「もしかして、彼氏を待ってる……とか?」


「えっ……!?えーっと……彼氏というか……なんというか」



彼氏……になるのかな?


でも、一度も付き合おうとは言われてない。


私たちの関係って、言葉で表すとなんなんだろう。


彼氏彼女?


幼なじみ?


うーん……。



「なんかフリーズしてる?」


「えっ?あ、えっと……その、ち、近いよ」



目の前に顔を寄せて来た友田君に向かって、手でバリアをする。


透き通るような綺麗な肌と、クリッとした大きな瞳。


よく見ると女の子みたいに可愛い顔をしている。


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