ずっと、キミが好きでした。


「もう電話終わった?」



優しく微笑むれおの横顔にキュンとする。


こんなに爽やかなれおが、下心ありで私を家に誘うとか。


ナイよね?



「うん、終わった。やっちゃんがね、れおは下心ありで家に誘ったんじゃないかって。違うよね?」


「?」


可愛く首を傾げるれお。


あ、わかんないか。


言葉長いもんね。


手話……!


あれ、でも、下心ってどうやるんだっけ。


わからないからスマホのメモに打ち込んだ。



「…………」



れおはスマホの文字を見た瞬間、顔を強張らせて固まった。


あ、あれ?



「れお?」



腕を引いてみると、れおはチラッと私に目を向けた。


戸惑っているような、照れているような表情。


どうしちゃったんだろう。



「俺に下心があったとしたら、しずはどう思う……?」


「え?」



いや、あの。


そんなことを聞かれても、答えにくいっていうか。


恥ずかしいよ。



「やっぱ幻滅する?」


「いや……幻滅はしないけど。恥ずかしいっていうか、想像出来ないっていうか」


「だよな。でもまぁ……」



不意にれおが顔を寄せて来た。


フワッと香ったシャンプーの匂いにドキッとする。



「しずがいいと思うまでは、ちゃんと待つから」


「…………」



そ、それって……。


カーッと顔が熱くなる。


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