ずっと、キミが好きでした。


ちゃんと待つって……そういう意味、だよね……?


うわー、どうしよう。


恥ずかしすぎてれおの顔を直視出来ない。


いつかれおとそういうことをするんだろうなとは思っていたけど、まさかこのタイミングだったとは。


えー!


でも、早くない?


付き合って1年だよ?


いや、早くないか……。


普通なの?


みんなどのタイミングでするものなんだろう。



「ぷっ、なんかフリーズしてる?」


耳元でクスリと笑われた。


こうして見ている限りでは、れおに下心があるようには見えないのに。


そっか。


れおも男なんだよね……。


そういうことを考えるお年頃なんだ。


私は……どうだろう。


そりゃちょっとは興味あるし、れおのことは大好きだけど。


でも……。



「俺は1年でも10年でも待つつもりだから、あんまり思い詰めんなよ」


れおはクスクス笑いながら冗談っぽくそう口にする。


頭を優しく撫でてくれて、そこかられおの優しさが伝わって来た。



「っていうか、こうしてしずといられるだけで幸せだから」


「うん……私も」



こうして一緒にいられるだけで涙が出そうなほど幸せだよ。


優しく手を握ってくれたり、キスしてくれるだけで十分。


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