ずっと、キミが好きでした。
やっちゃんと大雅がいつの間に!?
やっちゃんが大雅を好きだった頃のことを知ってるから、純粋に嬉しい。
そっか、大雅とやっちゃんがね……。
みんな前に進んでるんだ。
「やっちゃーん!よかったね、おめでとう!」
嬉しくてついつい頬がゆるむ。
やっちゃんも大雅も幸せなんだ。
よかった。
本当によかった。
2人とも、大切な私の親友だもん。
大雅の奴、やっちゃんを泣かせたら承知しないんだから。
「まぁでも、誰かさんは大雅君に告られたことをあたしに隠してたけどねー?どれだけ傷付いたか、わかる?」
「や、やっちゃーん……それは何度も謝ったじゃん。いい加減時効じゃない?」
「ない!」
愛想笑いを浮かべる私に、やっちゃんはピシャリと言い切った。
そんな私たちを見て、苦笑いをするちー。
何気ないこんなやり取りも、もうすぐ出来なくなる。
みんなと離れるのはすごく寂しいけど、大学生活は楽しみでもあるからワクワクの方が大きい。
れお……私も頑張るね。
頑張って強くなる。
もう泣かないよ。
「しー、やっぱり見送りに行った方がいいんじゃない?さっきから時計ばっかチラチラ気にしてる」
「えっ……?そ、そんなことないよ」
う、バレてた。
鋭いちーに見抜かれてた。
「今行かなきゃ、数年は会えないかもしれないんだよ?」
「…………」
「一生会えない可能性だって、なきにしもあらずなんだよ?それでもいいの?」
一生……逢えない。
そんなの。
「……いや」
「だったら、行きなよ。じゃないと、後悔するよ」
「……うん」
決心して私は立ち上がった。
今逢わなきゃ、後悔する。
そんなのは嫌だ。