ずっと、キミが好きでした。
カナさんはかなりのイケメンで、過去にメンズモンモンという雑誌でファッションモデルをしていた経験があるらしい。
なんでも、メンズモンモンが始まって以来のトップモデルだったんだとか。
サクさん曰く、れおの性格はどっちにもまったく似ていないらしい。
カナさんは少し俺様な部分があるけど、れおは紳士だもんね。
本当、れおって誰に似たんだろう。
「れおに会いに来たのか?」
「うん。クリスマスプレゼントに、ブラックコーヒーを差し入れしようと思って」
「しずくは昔かられおのことが好きだもんな」
からかうような顔で私をちら見するカナさん。
横顔が少しれおに似ていて、思わずドキッとしてしまった。
「そ、そうだよ、好きだよ。悪い?」
れおの親にバレてるなんて、私ってそんなにわかりやすいのかな?
うむむ。
恥ずかしい。
「誰も悪いなんて言ってないだろ。すぐスネるよな、しずくは」
「れおにも同じこと言われた。さすが親子だね」
私がそう言うと、カナさんは幸せそうに微笑んだ。
「ほら、早く入れ。れおもしずくに会いたがってると思うから」
「ほんと?」
「ああ。あいつ、しずくが来ない日はそわそわして落ち着きがないからな」
「えー!れおが?ウソだぁ」