ずっと、キミが好きでした。
カナさんの言葉を冗談っぽく笑い飛ばした。
だって、落ち着きをなくしてそわそわしてるれおの姿なんて想像がつかない。
もし本当だというのなら、ぜひとも私も見てみたい。
「あいつはただ大人振ってるだけで、俺から見たらまだまだガキだ」
「そりゃカナさんは大人だもん。私から見ると、れおは他の誰よりも大人で冷静なタイプだよ」
「しずくはわかってねーな。あいつは俺に似てかなり嫉妬深いから気を付けろよ」
嫉妬、深い?
れおが?
それこそ信じられない。
そもそも、れおにとって私は嫉妬する対象には入らないのに。
そんなことを考えると自己嫌悪に陥りそうだったから、頭を振って考えないようにした。
「今日晩飯食ってくだろ?しずくがいたら、さくらも喜ぶからな」
「カナさんごめん、今日はすぐ帰らなきゃ。一応受験生だからさ!れおの邪魔もしたくないし」
「しずくもれおも、そんなに勉強してたら頭が爆発すんぞ。たまには息抜きしたらどうなんだよ」
心配そうに私を見つめるカナさんは、眉を下げた笑顔でぎこちなく笑った。
れおのことはもちろん、私のことも心配してくれているんだろう。
「大丈夫だよ。受験が終わったら、れおとデートする約束してるから」
「デートもいいけど、いい加減お前らの関係をはっきりさせれば?見てるこっちがもどかしいんすけど」
「関係って?」